BRAND STORY | Mr. & Ms. Cat のブランドのつくり方 ー BRAND BOOK(後篇)

Written by RURI

/ Brand Director, CEO

 

September 6, 2020 

 

 

「 Mr. & Ms. Cat 」ブランドストーリーをお届けする第4話。

第3話では、Mr. & Ms. Catのブランドのつくり方について、ブランドの考え方などを中心にお話をさせていただきました。今回はその後篇として、ブランドを構成する言葉やコミュニケーションについてをお話させていただこうと思います。 



ブランドメッセージ “Sharing Life with You.”

 

 

みなさんは、「ブランドメッセージ」と聞いて、どんなブランドや、メッセージを思い浮かべますか?

Apple の ” Think different. ”, Nike の “JUST DO IT. ”, McDonald’s の “ i'm lovin' it ” etc...
ブランドは、ブランドのもつ理念や企業としての存在価値を表す言葉として、「タグライン」と呼ばれるブランドメッセージを世の中に向けて発信しています。
それは、提供するサービスや製品と一緒に、私たちはこういうブランドです、と継続的に訴えかける言葉として存在しています。

時にタグラインは、そのブランドを象徴する言葉として人々の記憶に強く残ったり、人々の行動を後押しする言葉として機能することもあります。
また、普段はあまり意識しなくとも、「なんとなく好きだな」とブランドに好意をもたらすこともあるかと思います。
ブランドにとってのメッセージは、そのブランドを物語り、輪郭をもたらす言葉としてとても大切な機能をもっているのです。

私たち Mr. & Ms. Cat のブランドメッセージは、” Sharing Life with You.”
愛猫との暮らしを提案するブランドとして、「猫と人が、等しく居心地を分かち合える暮らし」を目指す言葉をかかげています。

 

 

また、” Life ”には、暮らしという意味はもちろん、時間や人生を共にするという意味も含まれています。

猫と一緒に暮らすということは、生活を共にすること以上に、一緒にいる時間や人生、命を共にすることも意味すると私たちは考えています。
愛猫と共に過ごす人生が少しでも幸せな時間に、愛おしい毎日になるようにという願いも、” Sharing Life with You.” のメッセージに込めています。

これは余談ですが、メッセージを決める際、” Sharing life with You. ” にするか、 “ Sharing life with You ”にするかで、最後まで議論になり悩みました。
メッセージの最後に ”.” ピリオドを打つか、打たないかという問題です。

日本語でいう「。」と同じ感覚だと思いますが、ピリオドがある方が、体温がある言葉に感じる、というメンバーの意見に納得して、今の形に落ち着いたという経緯がありました。
メッセージは、記号も含めて一言一句に意味があるんだなぁと強く感じた瞬間でした。 



Mr. & Ms. Cat のブランドステイトメント

 

 

私たちが大切にしているブランドのメッセージがもう1つあります。
それは、ブランドサイトのTOPにもかかげている、ブランドステイトメントです。

 

 


ブランドステイトメントは、ブランドのミッションや価値観などを示したものです。
タグラインも、それらを詰め込んだメッセージの1つですが、ステイトメントは、そのブランドがどのようなブランドなのか、どのような考えでサービスやプロダクトを提供し、存在しているのかを世の中に語りかける内容になるかと思います。

私たちは、「猫と暮らす」ことをどう考えていて、その暮らしにどういうプロダクトを提供するのか、そして世の中やユーザーの方とどう向き合っていくのか、ということをブランドステイトメントで簡潔にまとめています。
そこには、「猫と暮らす」上で、いつかは向き合わないといけなくなるその暮らしの最期についても、触れています。
猫と一緒に暮らしている人はきっと誰もが思っている、「できることなら、ずっと一緒に。」という言葉にして。

この言葉は何度も見ているのですが、今でも、グッと胸をつかまれるような気持ちになります。
そして、2匹の愛猫たちをみて、とても愛おしい気持ちにもなります。
大切な愛猫との暮らしを、もっと大切にしよう、と。


猫と暮らし始めたばかりの方、長年連れ添っている方、愛猫の病気と向き合っている方、大切な愛猫を失ったばかりの方、新たな愛猫を向かい入れた方、いろいろな方に今後私たちブランドのユーザーになっていただける可能性があると考えています。
「猫と暮らす」といっても、そこには様々な暮らしや関係性が存在しているということを忘れずに、でも、猫と暮らしているからこそ共感できる思いや感情があるということも大切にしたいという気持ちから、このステイトメントを制定しています。


まだ私たちのブランドと出逢っていない方が、いつかこのメッセージを見ていただけた時に、「このブランドは、私のことをわかってくれている!」と感じていただけると、とても嬉しいなと思います。

この2つの大切なメッセージは、もちろん私たちのBrand Bookにも載せています。
これから事業を展開していく上で、このメッセージからブレないように、きちんと伝わるように。
そして、このメッセージをもとに、ブランドのキャラクターやコミュニケーションの方法なども細かく設定しています。


Mr. & Ms. Cat のBrand Book
ブランドの成長とあわせて、今後も継続してアップデートしていくものになります。



私たちのブランドのつくり方について、ざっとですが2話にわたってお話させていただきました。
次回は、ブランドローンチ企画として展開している、” The Meowseum (ミャオジアム) ” についてお話させていただこうかなと思います。


Mr. & Ms. Catは、Direct to “Cat” ブランドです。
大切な愛猫との暮らしの中で、みなさんや愛猫が抱えている悩みやご要望などがありましたら、是非私たちに教えてください。

みなさんとみなさんの愛猫の声に耳を傾けながら、愛猫との人生最”幸”な暮らしを少しずつお手伝いしていきたいと思っています。

 

 


次の記事を読む ⇨ 

BRAND DESIGN | 人生に大きな影響を与えてくれた作品たち(2)建築家 フランク・ゲーリー

BRAND STORY | Mr. & Ms. Cat のブランドのつくり方 ー BRAND BOOK(後篇)