BRAND STORY | Mr. & Ms. Cat のブランドのつくり方 ー BRAND BOOK(前篇)

Written by RURI

/ Brand Director, CEO

 

August 30, 2020 

 

 

「 Mr. & Ms. Cat 」ブランドストーリーをお届けする第3話。

 

1話と2話では、私たちがMr. & Ms. Catのブランドを誕生させるまでのストーリーをお話させていただきましたが、今回は、Mr. & Ms. Catのブランドのつくり方について、私たちが大切にするBrand Bookに触れながらお話できればと思います。 



「 N = 1 」のブランドの考え方

 

 

ブランドの誕生や成り立ちは、それぞれの形があるかと思います。

Mr. & Ms. Catの場合は、私たち夫婦が幼い頃から猫と一緒に暮らしてきた、という共通の体験がありました。
そして、夫婦で2匹の愛猫を家族として迎い入れて、初めて子猫から育てて一緒に暮らしていく中で、実際に感じてきたことや苦労したことが大きな体験となっていきました。
「こういうものがあったらいいのにな・・・」という気持ちが徐々に募り、それならば自分たちで理想とするブランドを創ろう!と立ち上げたのがMr. & Ms. Catです。

ですので、私たちブランドの考え方は、「N = 1」。
( ※ N = numberの略で、サンプル数を示しています。 夫婦という意味だと、N=2になるかもしれませんが・・。)
もちろん、周りの愛猫家の方や信頼する方の意見はたくさん聞きますが、最初からユーザーの方の意見をもとに考える、ということはしていません。

ブランドとして発信していくものは、私たちが満足するものかどうか、本当にお金を払ってまで欲しいと思うものかどうか、ということを大切にして決めています。

そして、最終的に、私たちの思いに共感してくれる方に届いたらいいな、と考えています。


ブランドをローンチさせてからは、いろいろな方とお話をさせていただく機会も増えてきたのですが、多くの猫プロダクトやサービスがある中で、なぜプロダクトラインナップが「家」と「セレクトショップ」なのか、ということをよく聞かれます。

その答えは、私たち夫婦が本当に欲しい!と思っているものが、「猫と一緒に暮らせるスタイリッシュな家」と、猫と人のためにセレクトされたアイテムが揃う「愛猫家のためのセレクトショップ」の2つだから、です。

また、同時に、建築家である夫と、日頃から愛猫のためのアイテムをセレクトしている私たち夫婦の2人ができる分野だったから、ということももちろんあります。
日頃から深く関わっているからこそ、「こういうものが欲しいのに」という気持ちが高まっていった、とも感じています。




イタリアを代表するデザイン・プロダクトブランドのALESSI(アレッシイ)が展開する、猫用のキャットボウル。
猫の部分は、ボウルの蓋になっています。初めて見た時は、なんて可愛いプロダクトなんだろう!と、とても幸せな気持ちになりました。



ブランドの思想を詰め込んだ、Mr. & Ms. Cat の Brand Book

 


私たち創業者の思いが最初にあり、ブランドを形づくることになりますが、

いざブランドをローンチさせると、私たちの手を離れて、いろいろな方の手に渡っていきます。ですので、私たちのブランドをどのように感じ取ってもらえるか、伝えることができるのか、ということを考えなければいけません。

ブランドの世界観や見ている景色、大切にしている考えや伝えたい言葉、どのような人に受け取ってもらいたいか。
そして、それをどのような表現で、ビジュアルで、接し方で伝えていくか、など。

それらブランドを形づくる1つ1つの要素を集めて整理したものを、私たちはBrand Bookとして初期段階でつくり、ブランドに携わってもらうチームメンバーやコラボレーターの方とも共有しています。

先ほどお話しました、ブランドのプロダクトラインナップは、私たちのBrand Bookではこのように整理しています。 

 

 

 

< Brand Structure > ブランドと展開するプロダクトラインナップを構造化した図



また、ブランドサイトやSNS、皆様の目に触れるビジュアルに使用するブランドカラーは、このように定めて、1つ1つの制作物に反映させています。

  

 

< Brand Colors > ブランドのビジュアルで使用するカラーは、猫の世界に存在する色から配色を選定



私たちは、「愛猫との暮らし」を提案するブランドです。
ブランドが使用するカラー1つとっても、ブランドに接していただいた際に、自然と猫を感じるような雰囲気を感じ取ってもらいたいなと考え、ブランドカラーは猫の世界にある色を選び、配色を考えています。

色の種類は本当にたくさんあり、その呼び方もたくさんあるのですが、私たちが選定しているブランドカラーは、私たちのブランドに合わせた呼び方にしています。
ブルーは、Baby Blueではなくて、Kitten Blue(子猫の瞳の色)とするなど。

とても細かいことかもしれませんが、その1つ1つがブランドを作り上げる要素になり、私たちのブランドに触れていただいた際に、感じ取ってもらえる雰囲気や佇まいを創りあげている大切な要素だと私たちは考えています。


続く後半では、Brand Bookについてもう少し触れながら、Mr. & Ms. Catのブランドの作り方について、言葉やコミュニケーションの部分をお話できればと思います。




Mr. & Ms. Catは、Direct to “Cat” ブランドです。
大切な愛猫との暮らしの中で、みなさんや愛猫が抱えている悩みやご要望などがありましたら、是非私たちに教えてください。

みなさんとみなさんの愛猫の声に耳を傾けながら、愛猫との人生最”幸”な暮らしを少しずつお手伝いしていきたいと思っています。

 



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